東京都府中市の小児専門病院は、早すぎるトイレトレーニングに注意を呼び掛けています。
大人と2歳までの子どもの排尿の仕方の違いを指摘し、2歳半以降に焦らずに行うことを勧めています。
今年の夏から始めようと考えていた保護者の方もいらっしゃるでしょう。
まずは本来のトイレトレーニングの意味を知って、お子さんの状況をみてスタートするのがオススメです。
トイレトレーニングとは
通常、トイレトレーニングは子どもが自発的にトイレで排泄できるように練習させる取り組みで、オムツがはずれて布パンツに移行できたらゴールと考える方がほとんどでしょう。
大切なのは自発的にという点。お子さんの身体的、精神的成長が追いついていない状態で強制的にトイレで排泄させようとすると失敗してしまいます。
3歳をすぎれば自然とオムツではなくトイレでしよう、布パンツを履こうという成長を遂げるのです。本来のトイレトレーニングとは、おまるや便器で排尿する姿勢や、排尿後のふき取り、下着のおろし方など、トイレでの排尿方法を学ぶトレーニングなのです。
トイレで用を足せるようになった、がゴールではなく、その前後が大切といえます。
大人と2歳児までの排尿の仕方は違う
3歳以降であれば、身体の力を抜いて排尿をします。
しかし、2歳児まではお腹に力をいれて排尿をするのです。
この違いがあるため、2歳でトイレトレーニング完了、としてしまうと将来的に泌尿器の疾患を招く恐れがあります。
まず、膀胱に尿がたまるまえにトイレに行かなければいけないという思いから、膀胱の容量が小さくなり、頻尿になったり、尿意を感じにくくなったりする可能性があります。
また、排尿はお腹に力をいれて行うものという認識が根底にあるため、間違った排尿の仕方のままおとなになってしまうでしょう。
2歳くらいのお子さんはまだ、膀胱に尿がたまり、おしっこがしたいと感じて排尿するわけではなく、反射的に排尿しています。
膀胱に尿がたまり、尿意を自然に感じるようになってからトイレトレーニングを始めるとスムーズでしょう。
トイレトレーニングスタートの目安はお子さん次第
2歳前後でトイレに興味をもち、トイレで排尿したいと考えるお子さんももちろんいます。
逆に3歳をすぎてもぜったいにオムツ派というお子さんもいるでしょう。
3歳くらいであればオムツでも恥ずかしくありません。
お子さんによって身体的成長も精神的成長も違うからです。
お子さんが自分からトイレでしたい、布パンツにしたいと言い出してからスタートしても遅くないでしょう。