相次ぐ学校教育のAI!生徒の学習支援と授業の質向上に貢献

令和の教育改革「未来の教室ビジョン」

昨今、学校教育ではAI(人工知能)の技術が活用される機会が増えています。

生徒の理解度を高めるための新たな取り組みが相次いで登場しているのが現状です。

今後もさらなる開発が進み、AIも学習速度を高めながら子どもたちに寄り添った学習ツールとなっていくでしょう。

コミカミノルタやテクノホライゾンのAI技術に関するニュースをご紹介します。

コニカミノルタ

2023年5月にコミカミノルタが導入したのは、授業の様子を撮影した映像からAIが生徒の反応を分析する技術です。

生徒の視線の向きや挙手の様子などをデータ化し、授業への集中度などを評価し、改善につなげることが狙いです。

DX開発推進センターの石黒広信グループリーダーは、「子どもたちの特長や個性に合わせた学習がよりしやすくなる」と語っています。

テクノホライゾン

IT企業のテクノホライゾンは、授業で使われるタブレット端末の内側のカメラと連動して、AIが生徒の感情を分析する技術を開発しました。

額の脈波と頭の動きから生徒の感情を「わくわく」や「たいくつ」など4つのカテゴリーに分類し、生徒の状態を把握します。

さらに、数か月単位の分析を通じて特定の生徒の変化を捉え、いじめなどの兆候を見つけることも目指しています。

これらの技術では、事前に生徒や保護者の承諾を得ることが前提となっていますが、個々の生徒に最適な学びを提供するために、授業の質向上に取り組んでいます。事業を担当する野阪公司さんは、「同じ授業でも生徒の受け止め方は多様であり、一人ひとりに最適な学びを提供したい」と話しています。

学習支援や授業の質向上に大きく貢献

AIを活用した取り組みは今後もさらなる進化と実用化が期待される注目の領域です。

生徒の集中度や関心の度合いをデータ化して改善に活かしたり、特定の生徒の変化やいじめの兆候を把握することも可能ということから、生徒たちの学習のさまたげになることを除外することもできます。

そこからさらに学習、授業の質向上につなげていくことができるでしょう。

生徒や保護者の承諾を得ることが前提となっていますが、これからも今後の取組に期待される分野であることは間違いありません。

保育、教育、子育てに携わるのであれば、これらの取り組みに注目し、教育の質向上に向けてAI活用への理解を示し、考え方をアップデートしていく必要があるでしょう。

生徒の考え方や学習の進め方が見える化されることによって、一人ひとりに寄り添い、その可能性を伸ばせるようになるのではないでしょうか。