千葉・松戸の4歳女児を襲ったO-157とは

食中毒にも気を配らなければならない時期になってきました。

そんな中、千葉県で4歳の女の子がO-157に感染して重症であるというニュースが入ってきています。

腸管出血性大腸菌O-157は感染拡大が心配される感染症です。

どのような症状で、感染予防のためにはどうしたら良いのでしょうか。

現在感染経路調査中のO-157

千葉県は、4歳の女児が腸管出血性大腸菌O-157に感染していることを発表しました。

女児は松戸市に住んでおり、症状は重篤です。県では現在、感染経路の調査を行っています。

女児は17日に腹痛や下痢などの症状を訴え、医療機関で検査を受けた結果、O-157の感染が確認されました。

女児は現在、溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症しており、松戸市内の病院で治療を受けています。千葉県では感染経路の特定を行うとともに、手洗いには十分な注意をし、肉の調理においても適切な加熱を行うなど、感染予防に徹底的な対策を呼びかけています。

腸管出血性大腸菌O-157とは

「O-157」という言葉を聞くと、何を指しているのかよくわからない方もいるかもしれませんが、重大な集団食中毒事件の原因となった細菌である腸管出血性大腸菌の一種です。

過去には死亡例を含む深刻な食中毒が起きたこともあります。

感染した水、食物を口にしたり、感染者、感染した動物の糞便から感染症が引き起こされる可能性が高いです。

主に腹痛、下痢を伴う腸炎を引き起こし、重症な場合には血便や腎症候群を引き起こすことがあります。

幼児や高齢者などの免疫力が低下している人々にとっては重篤な症状を引き起こす可能性もあるでしょう。

O-157の感染を予防するには

上記の通り食品や水、接触などさまざまな経路で感染する可能性があります。

食品の加熱処理や衛生管理、手洗いなどの基本的な衛生対策が大切です。

厚生労働省では食中毒予防の3原則として以下を掲げています。

調理前に必ず手洗い(菌をつけない)
生鮮食品はすぐに冷蔵庫へ(増やさない)
食材を中心までよく加熱(やっつける)

腸管出血性大腸菌は75℃で1分間以上の加熱で死滅しますので、よく加熱して食べましょう。

もしも家族が腹痛や下痢の症状があり、感染が疑われる場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。

O-157感染症は感染が広がるリスクがあるため、公衆衛生の観点からも早期の対応が求められます。

O-157だけでなく、食中毒や下痢にはさまざまなウイルス、病原菌が考えられるので、家庭内感染を防ぐためにもできるだけ早く医療機関を受信することが望まれるでしょう。