架け橋期教育の充実とは

令和4年度から3カ年程度集中的に推進している「幼保小の架け橋プログラム」をご存知でしょうか。

令和5年2月にこのまとめ案「学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~」が、文科省と幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会によって公表されました。

「幼保小の架け橋プログラム」と「架け橋期」とは

「幼保小の架け橋プログラム」とそのまとめ案における「架け橋期」とは5歳児から小1の2年間のことです。

この幼児教育から小学校教育につながる時期の重要性訴え、保育士や小学校教諭、保護者をはじめとした架け橋期の子どもたちに関わる人々に伝え、実践していくことが重要とされています。

この架け橋期は子どもたちの将来に渡る学び舎生活基盤を育むことに繋がるのです。

そのため、大人が立場を超えて連携し、ふさわしい主体的・対話的で深い学びの実現を測ることが必要ですし、子どもたち1人ひとりの多様性に配慮した環境を整え、育んでいくことが大切になります。

現在文部科学省では全国的な架け橋期の教育の充実を図ることとともに、モデル地域で実践を並行して推進している状態です。

まとめ案・架け橋期の教育の充実の六方策

公表されたまとめ案「学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~」では、以下の六方作を提示しています。(※文部科学省サイト引用)

<六方策>
架け橋期の教育の充実
幼児教育の特性に関する社会や小学校等との認識の共有
特別な配慮を必要とする子どもや家庭への支援
全ての子どもに格差なく学びや生活の基盤を育む為の支援
教育の質を保障する為に必要な体制等
教育の質を保障する為に必要な調査研究等

幼保小が意識的に連携し、義務教育が始まる前後の教育の質を向上させることや、そのためのプランニング、ICTシステムの導入による教育の見える化、架け橋期コーディネーターなどの設置や教育者自身の研修やデータ収集・共有による質向上が考えれた施策となっています。

周囲の大人の連携が必要不可欠のため、幼保小の合同会議や保護者、地域住民が参加する仕組みづくりや、特別な配慮を必要とするお子さんと、その家庭のための幼保小のコネクト、特性に関する認識の共有なども具体策として考えられている状況です。

小学校にあがる前の5歳児への教育の実践や学びの見える化が進むことで、5歳未満の子どもたちへの影響もでてくるのではないでしょうか。

幼保小が協働して、育みたい資質や能力、保育施設で展開される活動、小学校の生活科を中心とした各教科の構成の明確化など、今後の幼児教育、小学校教育の質向上が架け橋期プログラムに期待されています。