ChatGPTの学校現場での活用方法や注意点をまとめた指針を作る方針

さいたま市教委が17の小学校で「つながるドリル」を導入

対話型AI「ChatGPT」。

すでに授業で取り入れている学校があることをご存知でしょうか。

文部科学省が学校現場での活用法や注意点をまとめた指針を作る方針を固めました。

聞き取り調査をして、早急に策定するとのことです。

ChatGPTとは

ChatGPT(チャットGPT)は、対話型の人工知能(AI)モデルです。

大量のテキストデータを学習して、そのコンテキストに基づいて文章を生成することができます。

その上で、一連の会話の流れに合わせて応答を生成するため、対話的なコミュニケーションを行うことが可能です。

ただし、その生成結果は与えられた文脈や質問の内容に依存するため、完全な正確性や専門的な知識を保証するものではありません。

一般的な質問応答や会話のサポートに利用されるほか、情報提供やアドバイスの提供、クリエイティブなストーリーテリングなど、さまざまな応用が考えられますが、情報が正確かどうかが怪しいため、その文章をそのまま活用できるかどうかは人の判断によります。

ChatGPTと現在の教育現場

ChatGPTは、質問をすると会話のような形で文章を生成し、返答を提供します。

教育現場でも、試験的に授業での活用が始まっており、情報端末が一人一台となっている小中学校では、生徒が自分で問いに対する回答を書いた後、それとChatGPTの回答を比較するといった形で授業に取り入れられる事例も存在します。

教育現場、勉強や一般的な情報提供などで利用される一方で、注意が必要な面もあります。

個別の子どもに合わせた教育方針や適切な使用方法については慎重に検討されるべきです。

また、情報の正確性や倫理的な側面も考慮しながら活用する必要があります。

 

利用指針づくりの背景

上記のように教育現場で取り入れられつつあるChatGPTですが、児童、学生が読書感想文の宿題をChatGPTに書かせるといったケースも予想されるため、文部科学省は利用の指針作りに着手することにしたのです。

指針では、一律に禁止することや必ず活用することを求めることはなく、ChatGPTの回答を批判的に受け止めたり、子どもが自身の考えを深めるためのツールとしての使用方法に加えて、利用時に留意すべき点も示す予定となっています。

文部科学省の担当者は、「適切な使用方法に関する判断を支援する指針にする」と述べています。

ChatGPTを読書感想文に使うといったことが起きるケースは早々に問題視されていました。

しかし上記の通り正しい情報ばかりがもたらされるわけではないため、子どもたちが間違った判断、記憶・吸収をする可能性もあります。

とはいえChatGPTを使うこと自体が子どもの成長を阻害するわけではありません。適切な指導と環境の下で、バランスの取れた学習体験と対話を通じて活用すれば、情報の取得や学習のサポートとして有効に活用できるでしょう。