富山市が「スクールロイヤー」導入へ

富山市が「スクールロイヤー」導入へ

富山市が2019年10月から「スクールロイヤー制度」を導入すると発表しました。
子どものいじめや不登校などの問題に対して法的な観点の助言を得るためとし、富山県内の自治体で同制度を導入するのは富山市が初めてとのことです。

「スクールロイヤー制度」導入の問題点

学校で起きるいじめ問題については、吹田市いじめ放置のニュースでもあったように、
深刻かつ犯罪にあたるケースも多く、法の専門家の判断が求められるケースが増えているようです。
そのため、「スクールロイヤー制度」を導入する学校は年々増えています。

しかし、法律家の判断というのは基本的にその問題行動が法的に触れるか触れないか、処罰の対応かそうでないか
また触れるのであればどういった罪に問われるのか、ということです。

例えば、何かいじめ問題が起きたとして、いじめた子どもに
あなたの行動は犯罪です。〇〇という罪に問われます!だからやめないと通報の対象になりますよ!

こんな風に弁護士から一喝されれば、子どももその保護者も弁解の余地なく従うしかないでしょう。

いじめの問題というのは、その背景はとても複雑で、いじめられる側、いじめた側それぞれに事情があり、
いきなり犯罪級のいじめから始まるのではなく、小さないやがらせのようなものから
エスカレートしていくケースが殆どです。

法的観点からの指導も必要ですが、そうなるまでの子どもの丁寧なケアが必要なのは言うまでもありません。
いじめた生徒に、心の葛藤を暴力ではない方法で解決できることを教え導くことが大切で、
その生徒が更生できる機会を奪うことがあってはならないと思います。

子どもたちが学校で人間関係を作るのに、失敗や葛藤を繰り返して成長する中、
法的という強制力で不当に抑圧されることがないように願いたいものです。