発達障害の小学生に多くみられる特徴と対応法

発達障害は、本格的に集団行動や学習が始まるようになる、小学校入学後には周囲との違いが目立つようになります。
今回は小学生の発達障害の特徴とその対応方法についてのお話です。

●発達障害とは?

発達障害には主に下記のタイプがあります。
・ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)
・ADHD(注意欠如多動性障害)
・LD(学習障害)

各障害の特徴としては、
自閉症スペクトラムは「コミュニケ-ション」と「行動」の特異性があります。
ADHDは「不注意」「多動性」「衝動性」があげられます。
LD(学習障害)は、読み・下記・計算が苦手という学びの場で感じる違和感があげられます。

●各学年別の発達障害の特徴と対応方法

◇小学校低学年(1.2年生)

小学校に入学したばかりの頃は、どんな子供でもまだ集団行動や学習に慣れていないということもあり、障害か苦手なだけなのかは分かりづらいものです。

主な特徴として授業中にじっと座っていられない、予定やルールにこだわりが強く、変化に順応できない、気持ちのコントロールができず、気に入らないことがあると癇癪を起す、学習面では文字の読み書きが苦手だったりします。

◇小学校中学年(3.4年生)

集団生活や学習が始まりある程度期間が経ちましたので、人間関係や学習など様々な面で壁にぶつかる時期です。周囲が自分たちでルールを作るようになり、集団のルールを理解しながら関わっていく時なので、そのルールにうまくはまらず壁を感じる時期です。
主な特徴として集団のルールを理解できず・なじめず孤立しがちだったり、勝ち負けにこだわりが強かったり、学校生活において準備が一人でできない、段取りができないなどがあります。学習面では少数や分数など抽象的な概念の理解が困難、手先が不器用で図形を描けないなどがあります。

◇小学校高学年(5.6年生)

体も成長し、集団生活の中で個人差に自分も周囲も気づきます。周囲の目を気にし始めるようになるころです。努力だけでは克服できないこともあるので、本人が失敗体験ばかりに目が行き、劣等感を抱えてしまうこともありえます。
主な特徴として集中力が続かない、不注意が目立つ、自分の世界に入ってしまい人の話を聞けないなどがあげられ、学習面では複雑な計算ができない、基礎的な計算でも不注意でミスしてしまう、長文の理解ができないなどがあります。

●まとめ

各学年別の発達障害の主な特徴について述べてきました。
困りごとではありますが、その特性を活かして強みとして延ばすこともできるのです。
小学校の頃は自尊心を育む時期です。障害を周りの大人が理解せず強く指導(否定)してしまうとその後の心の成長に影響を与えかねません。たくさんの成功体験と時に失敗も経験として恐れず、次は成功に繋がるように目を向けさせることが必要です。
そして最初から大きな目標ではなく、段階を細かく設定し、小さな目標を達成する体験を積み重ねていくことが必要です。自己肯定感を低下させないように、配慮した対応が求められます。