児童・生徒からの不満が多いGIGAスクール構想のネット環境

GIGAスクール構想が本格的に始まり、さまざまな課題を抱えながらもコロナ禍を背景に当初の予定より早く導入されていきました。

ほとんどの児童・生徒1人ひとりにパソコンやタブレット端末が行き渡り、突発的な登校抑制やオンラインによる授業、課題提出などが行われています。

そういった中で改善しつつも課題として残っているのがインターネット環境です。

インターネット回線の課題

児童・生徒のストレス

インターネットをしていてネット回線がうまくつながらないと動画を見ていたりゲームをしていたりしたら、スムーズに視聴できずイライラしてしまいますよね。

これがオンライン授業になると教師の映像が固まってしまったり、大事なポイントを聞きのがして児童や生徒にはストレスがたまり、悪影響を及ぼしてしまいます。

多くの学校で使われているChromebookは、基本的にネット接続がないと使えなくなってしまうのです。

通信速度が遅いとすぐに使い勝手が悪くなり、児童、生徒の不満が募っていることがわかります。

教師側のストレス

GIGAスクール構想で導入したコンピューターは、いずれのOSでもクラウドサービスの利用が前提となります。

もちろん多くの学校でインターネット接続回線の通信速度は改善傾向にありますが、不十分な学校や自治体は少なくありません。

一斉に児童・生徒がインターネットを利用できるよう早めの確認と接続回線の増強などの手を打たなければ授業が滞る可能性があるのです。

つながらなかったから課題が提出できなかった、先生の映像が固まって言っていることができなかった、といった児童、生徒の声が届くと教師のストレスにもなります。

問題を出し、生徒を指名して答えを求めさせ理解度を図るという一つひとつの授業のポイントでスムーズに行かないからです。

運営支援センターを整備して改善

端末の管理や運用、インターネット回線の増強など、自治体におけるGIGAスクール構想の課題も大きなウエイトを占めています。

子どもたち1人ひとりの端末を運用するには想定以上に手間がかかるのです。

そのためICT担当の教師やICT機器に詳しい教師に過剰な負担がかかっています。

特に小規模自治体の教師への支援が不十分であるということから、文科省は現在「GIGAスクール運営支援センター整備事業」を興そうとしています。

GIGAスクール構想におけるさまざまな課題がこの運営支援センターの整備によって改善されることが期待されているのです。

自宅にWi-Fiがなく、自治体からWi-Fiを借りたものの、その自治体が整備するFree Wi-Fi事態が脆弱であるなどの課題が改善され、子どもたちがオンラインで授業を受けることを諦めて投稿するということがなくなることが願われます。