小学生の教科書が重いというニュースが話題になりました。
GIGAスクール構想でも教科書のデジタル化が令和5年度より本格的に進んでいきます。
そんな中、ICTシステムを普段から使っていくことで慣れようとしているベテランや管理職の職員が翻弄されているのが教科書デジタル化に伴う授業の取り入れ方。
保護者も我が子の成長のために最低限知っておく必要があるでしょう。
ヒントはたくさん落ちている
ICTシステム、デジタルコンテンツを活かしながら授業を行う方法がわからないという教職員から必ず出るといわれる要望があります。
それは「具体的な授業の事例を発信してほしい」ということ。
一般的な授業でも他校の先生が評判の良い先生の授業を見学したり、授業の研修を行ったりということもあります。
同様に他の学校や教職員がタブレット端末や電子黒板を浸かって授業をしている様子を見れば、どのように授業に取り入れていけばよいかのヒントになるでしょう。
しかし、文部科学省はGIGAスクール構想関連のポータルサイト「StuDX Style」内や「YouTube」のチャンネルでICTシステムを授業に取り入れる活用事例などの情報を発信しているのです。
他にも自治体のWebサイトやGoogleやマイクロソフトなどのOSのWebサイトにも活用事例はたくさん掲載されています。
つまり、自分自身でICTシステムを活用した授業のヒントを探そうと思えばいくらでも出てくるのです。
アンテナを張っておく必要がある
上記のように授業に活用するためのヒントがインターネット上に溢れているにも関わらず、なぜ教育現場の職員に認知され、届いて共有されないのでしょうか。
教育関係者は同僚や同じ地域の他の教員のコミュニティを通じて得る情報を重視する傾向があるためです。
つまり、国や自治体が「こんな事例がありますよ」とヒントを送っても、教職員の間で広まらないとすべての教員に伝わりにくいのでしょう。
ことベテランの職員や主幹職員が率先して情報を共有して取り入れていかないと、若手の職員の手元で止まってしまうのではないでしょうか。
ICTシステムの活用に限らず、教育現場は常に新しい情報が大量に降りてきます。
自分自身をアップデートしつつ、新しい情報をすべて活かす方向にもっていくのは難しいといえるでしょう。
しかし、必要な情報を子どもたちのために使っていきたいと考えるのであれば、常にアンテナを張って情報を積極的に取り入れた上で取捨選択していく努力も必要です。
そうした努力を教員がしていることが保護者に伝われば保護者自身も子どもたちをサポートするために成長すべく情報を吸収してくださるでしょう。