昨今、社会情勢からPTAを解散・廃止したり、集約したり、活動を「代行サービス業者」に委託したりする学校が増えています。
コロナ禍からとりいそぎ休止のままという学校もあるようです。
そんなPTAの活動が止まっている学校はこの後どうなるのでしょうか。
PTAの解散後の例
PTAの活動が停止した状態が続くとどうなるのでしょうか。
実際の例をみてみましょう。
学校内の不便はない
東京都のある中学校ではPTAを学校主導のサポーター組織へ移行。
PTAとしての活動は現在も執行部や会費もないまま継続して、特に保護者が困ることも無いとのことです。
もともとPTAがないという学校は、教師主導で学級代表だけ選出されてはいるけれど、特に不便はないということで、上記のPTAが解散した学校も同様に影響が出ないことが確認されています。
PTA代行サービスの登場
数年前からはじまったPTAの「代行サービス」。
大手の企業が参入したことで多くの学校から注目が集まりました。
PTA活動として保護者が参加してきた学校行事の手伝いや学校敷地内の清掃活動、広報紙などの印刷物の作成といった活動の代行サービスです。
必ずやらなければならない、「こどものため」というしがらみでイヤイヤ行う保護者がいる中でこのサービスを歓迎する保護者も多いと言われています。
保護者の考え方の変化
新たな組織の立ち上げ
PTAが活動を停止しても特に不便がなかったというのは学校内だけという声もあります。
自治体や地域は近隣校や自治体の集まりがあるため、学校外からのプレッシャーがかかるというケースがあるのです。
特に同じ自治体の中でPTAのある学校とない学校があればその摩擦がおきやすいといえるでしょう。
西東京市の小学校で、自治体との円滑なコミュニケーションのために、外部とのやりとりをするための新たな保護者の組織が立ち上がったケースもありました。
代行サービスが見直しのきっかけに
一昔前までは「時間と労力をかけてこどもために身をささげるべき」とされてたい保護者、それも母親たちも、社会に出て働くひとが多くPTA活動が難しいため、「業者にお金を払って活動をしてもらう」ということも「ありえない」ことという声がひそめられてきました。
実際、保護者にも教職員にも好評だった代行サービス。
しかし、その仕事は本当に保護者や教職員が自腹を切って数十万かけて業者に頼まなければならない仕事なのでしょうか。
そういった方向から保護者が本当に必要なPTA活動を見直してもうらうきっかけになったというケースもあります。
そうして見直され、代行サービスを依頼した翌年度は保護者の中から有志が集まり活動するという学校もでてきました。
子どもたちは学校と保護者とのつながりをよく見ており、保護者が自分たちのために動いてくれるかどうかを見ています。
今後のPTAがどうなっていくのか、学校や自治体によってたくさんの選択肢がでてくるようになるでしょう。