2021年9月に正式発足したデジタル庁。
7月にそのデジタル庁と文部科学省などとGIGAスクール高層に関するアンケートを実施しました。
実際にGIGAスクール構想に関するさまざまな意見が児童、生徒や教職員から約26万件も寄せられ、それを分析した結果が公表されています。
「浮かび上がるGIGAスクール構想のソフト面の課題」でもお伝えした通り、さまざまな課題が明らかになりました。
ICTシステムを使えない
子どもたちがインターネットを利用して学習するためにはフィルタリング機能をはじめ、さまざまな制限がかけられます。それによって必要な情報が得られないこともあるでしょう。
そういった使えない、使わせることができないという課題が浮かんできています。
・持ち帰り学習学できない
Wi-Fi環境がないご家庭へのWi-Fiルーターの貸し出しなどによる環境整備、支援などが必要であるとともに、家庭学習へのルール整備が必要になります。
ネット環境がないから学習できないという子もいれば、ずっとパソコンから離れられず、ネット依存になってしまう子もいる現状、持ち帰り学習が難しいケースもあるでしょう。
保護者からは端末故障時にどのようにしたらよいのか、子どもが宿題など学習以外のことばかりしてしまうのではないかと不安の声もあがっています。
1年経つと端末はボロボロになるので、アカウントさえあればどの端末でも使えるようにルールを学校と家庭で決めれば自治体が配布したパソコンやタブレットを持ち帰る必要はなくなるでしょう。
・ネット環境が悪い
インターネットの接続が悪く、なかなかデータを読み込まなかったり、オンライン授業がとぎれとぎれになってしまったりというケースです。
家庭だけでなく、学校でも一斉に生徒がアクセスすればサーバがダウンしてしまう恐れもあります。
インターネット回線の強化などの対策が必要です。
また、特定のクラウドサービスへの通信のみを行えるよう、インターネットブレークアウトを運用に使うことも解決策として考えられます。
ICTシステムを活かせない
ICTシステムのソフト面において、子どもたちはすぐに慣れてくれるでしょう。
そこについていけないのは教科書を用意し指導する側の教職員ではないでしょうか。
・デジタル教科書が整備されていない
ICTシステムをより教材、勉強するためのツールとして使いこなすためにもデジタル教科書の整備は急務でしょう。
子どもたちも重い教科書を持ち帰らずにすみますし、デジタル教科書によってより深い知識を得る子どもたちもでてきます。
・教育データの利活用ができていない
子どもたちがよく躓いている問題や、よく見ているページなどもデータとしてまとめることが用意にできるのに、教職員がそういった教育データから得られる情報を利活用できていない状況があります。
子どもたちの成長を伸ばし、その成長を支えるためにも教職員のレベルアップが必要になるでしょう。