「褒めて伸ばす」育児をしたいので、子どもを叱らないという保護者の方がいらっしゃいます。
しかし、お子さんが社会的なルールを守らず危険なことや迷惑をかけることをしたときに叱るのも保護者の責任です。
「叱らない子育て」を履き違えると間違いがわからない、悪いことがわからない子どもに育ってしまいます。
「ダメ」という言葉が必要なときもある
ママパパに圧倒的に支持されているカリスマ保育士・てぃ先生は、使い所を間違えなければ「ダメでしょ!」「〜しないで」といった否定語も状況によっては使わざるを得ないことがあるとおっしゃっています。
上記の通り、本当に危ないことや迷惑をかけるようなことをしたときに「してはいけない」と教えることも保護者の責任だからです。
褒めての伸ばすこと、ダメといわないこと、のびのび育てることと、「叱らない」ことは違います。
それに本当に必要なときに「ダメ」と叱ってもその後にその「ダメ」だった理由をお子さんに伝えて、フォローすれば悪影響は与えません。
ただし、使い所を間違えるとお子さんの自信の喪失や自己肯定感の低下につながる可能性があります。
「ダメ」という言葉で叱りすぎない
叱らないのはダメですが、頭ごなしにで「あれもダメ」「これもダメ」と叱り過ぎるのもダメです。
小さなお子さんは何度も言わないとルールが守れません。
自制心が大人ほど育っていないからです。だからといって怒鳴りつけたり、罰を与えたりと強い力でルールを伝えると、お子さんは萎縮してしまうでしょう。
「これは本当になってもいいことなのか?」と親の顔色を伺ってからしか行動ができなくなってしまいます。
自分の意志で行動できない子に育ってしまうのです。
「ダメ」と縛らず応援する
お子さんが叱らなければいけないことを断罪してばかりいませんか。
ルールを守ってお友達と仲良く遊べていたり、「ダメ」なことをせずにきちんとできていたりするときに褒めていますか。
「叱らない子育て」ではなく「褒めて伸ばす子育て」の間違いはここにあります。
お友達と遊んでいて途中でいざこざが起きて喧嘩になったり、自分の気持が優先しすぎてルールが守れないときがあったりすることもあるでしょう。
しかし、その前には叱る要素もなく上手に遊べているはずです。
そのときにこそ「上手に遊べているね」「仲良くできているね」と褒めてあげてください。
ルールを教えるときは叱るときではなく、上手にできているときに促すことで教えることもできます。
今のはかわりばんこができて上手だった、後ろに並んで順番待ちができていた、などお子さんができている姿をしっかりと確認して、できたことを褒め、できなかったところを次できるようにがんばろうと応援していけるようになることが大切なのです。