「三つ子の魂百まで」は本当?

「三つ子の魂百まで」は本当?
「三つ子の魂百まで」とは、3歳ごろまでに会得した性格は一生変わらない、と言う意味のことわざとして知られていますが、このことわざに基づく3歳児神話や適期教育の重要性についてご説明いたします。

「三つ子の魂百まで」とは

「三つ子の魂百まで」とは、の3歳はあくまでも3歳は目安であり、厳密に3歳といういみではなく「幼い子供全般」の意味で使用されています。
江戸時代の育児書には「三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文(ふみ)、十五理(ことわり)で末決まる」と書かれており、昔の方は経験則で3歳ころまでには子どもの心のありようが決まると感じていたようです。

脳科学的に証明されたこどもの脳の成長

3歳児神話は嘘か本当かで議論が分かれていますが、脳科学的には感情面を司る脳の発達は2歳までがピークで、3歳を過ぎると急激に落ち込んでしまうことが分かっています。

つまり感情面においては、3歳を過ぎるとその後の教育で大きく変わる見込みがなく、
それまでの保護者や周りの人間との関わりがその子の性格を決定づけることを意味します。

周りの人間との関わりを表す社会性については、2歳~4歳にかけてがピークとなるため、
2歳から小学校に就学するまでに、集団生活において様々な人との関わりを学ぶことが重要だと言えるでしょう。

適期教育の重要性

産まれた赤ちゃんが1人前の人間に成長するためには、学ぶのに最適なタイミングというものがあります。
学ぶタイミングではないのに、一方的な教育を押し付けると、身にならないばかりか深刻な脳の機能障害を引き起こすこともあります。
子どもが今どの段階にあるのかを確認し、その上でその子にあった関わり方をしていく必要があるでしょう。

3歳までの子どもは、親の行動を見て思考や行動の基本を形成します。
まだ小さいから理解できていないというのは間違いで、子どもの潜在意識の中でしっかり刷り込まれています。
そのため、子どもにして欲しくない行動は親自身が慎み、見本となる行動を示す必要があります。

なかなか難易度が高いことかもしれませんが、3歳までの関わりが重要と認識し、
行動を振り返り、望ましい関わり方であるかどうか今一度見直していただければと思います。