IQ(知能指数)は古くから広く知られており、EQ(心の知能指数)も比較的新しい概念として話題になりました。そしてここ最近、注目されているのがHQ(Humanity Quotient:人間性知能)です。
新しい知能指数として今注目されており、提唱者は脳科学者の澤口俊之氏です。
HQとは、澤口氏曰く、「目的・夢に向かって、社会生活の中で協調的に生きるための能力」とのことです。
具体的にはHQが高い人の特徴とは、
・問題解決能力が高い
・優しくて、思いやりがある
・理性的で、協調的・利他主義
・個性的で、独創的
等があげられるそうです。
ひとりの人間として社会で各ライフステージに応じて適切に対応する、生活するために進化した知能と言えます。
例えば、HQが高い人は夢の実現性が高く、社会的に成功する、良好な恋愛や結婚ができる等と、社会生活において他人とも上手に関わりながら、自己を高めることができ、自分らしい幸せな人生を送れる人と言えます。
かつては「頭がいい子」と言うと、「勉強が良くできる」子が思い浮かべられたでしょう。しかし、ITが発展し、AI化が進む現代社会においてそうした「勉強ができる」ことで可能なことはコンピューターが担うこととなりえます。子供の未来に必要とされる「頭の良さ」の基準が大きく変わりつつあるのです。
それがHQなのです。
IQが高くとも、未来を見据える能力、社会性は比例するとは限らず、HQの指す、「生きる力」とは関係性がありません。
そうしたことからも、学校の教育現場も知能や技能の『詰め込み教育』から、変わりつつあります。
日本の子供は読み・書き・計算は得意でも、応用問題などが苦手と言われています。想定外の状況に対応できる対応力・発見力等が生きていく力として必要なことなのに、今の学校の教育現場では残念ながらそれを学ぶ機会が少ないのです。
これからは子供の主体性を大事にした学びが必要となるでしょう。
澤口氏はHQは幼児期から伸ばすのが簡単だと言います。親として、家庭の中でも子供のいいところを伸ばし、子供の興味が広がる機会を作り、見守ることが大切となります。