令和の教育改革「未来の教室ビジョン」

令和の教育改革「未来の教室ビジョン」

現在経済産業省では、2019年6月25日に、
令和の教育改革の課題として、以下3つの課題を掲げるとしました。

未来の教室ビジョンとは

平成から令和へ:今の日本の実力を直視する

平成初期までは日本企業はあらゆる分野において世界トップクラスの規模と売上を上げていたが、現状ではかつて日本が得意としていた家電分野でさえも他国にシェアを奪われている。
戦後は、経済成長を通じて国民生活を豊かにするという目標とそれを実現できる環境にあったが、現在では共有される目標もなく、消費者の嗜好や直面する社会問題も多様化、複雑化している中、有効な解決策を見いだせないままとなっている。

一人ひとりを、未来を創る当事者(チェンジ・メイカー)
に育むための、教育の課題

未来を見通しにくい時代を国民が生き抜いていくには、「創造的な課題発見・解決力」が重要とされている。
それは自ら課題を見つけて、未来を見据えた解決策を作り出せる力「アクティブラーニング」としても知られている。
そのためには、多様な知を組み合わせて、解決策を模索していくための創造的・論理的な思考力そしてそれを実行できる行動力が必要となる。
誰かがやってくれるではなく、一人ひとりが問題に対しての当事者(チェンジ・メイカー)として、育つための環境づくりが必要。

3つの柱:「学びの STEAM 化」
「学びの自立化・個別最適化」「新しい学習基盤づくり」

「学びの STEAM 化」とは、教科学習や総合的な学習の時間、特別活動も含めたカリキュラム・マネジメントである。
「STEAM」とは、科学技術の素養や、論理的思考を育てる「STEAM」の要素に、デザイン思考や幅広い教養などの「リベラルアーツ」の要素を組み込んだ学びのことである。

「学びの自立化・個別最適化」とは、その名の通り、子どもたち一人ひとりの個性や、学習達成度に合わせた最適な学習機会を提供することが重要で、
そのためには、AI(人工知能)やデータの力を借りて、従来の教師による一律一斉の授業スタイルからの脱却を図る。

「新しい学習基盤づくり」とは、「学びの自立化・個別最適化」との関連で、生徒が一人一台のPCを持つことを前提とし、これからの高速大容量通信を有効活用した、
常時インターネットに繋がる学習環境へ移行するための環境を整える必要がある。
また、上記システム化による教師の業務負担軽減をすることで、教師がこれから求められる「専門性」を身につけるための新たな研修の機会も作ることが必要となる。

※参照:「未来の教室」ビジョン

これから、教育の現場も大きな転換が求められていますが、上記のようなことを達成するには、到達するまでの段階を踏んだ目標が必要になってくると思います。

人材とシステムの両側面からアプローチが必要なものであり、システムだけが独り歩きすることがないようにしていただきたいものですね。