学校に行くことに緊張してしまう子どもの保護者の特徴

いい子がひきこもりになるとき

夏休み明けの9月。この時期は不登校や自身の命を軽んじる子どもが増えるという社会問題になっています。

小中学生の24人に1人が不登校という昨今。クラスに不登校の子がいるのが当たり前のようになっている状況です。

不登校の原因が学校にあると考える保護者がほとんどですが、実は保護者、家庭に原因があるケースもあります。

親が子どもを緊張させる

不登校の子どもは学校で必要以上に緊張していることが多いです。

その原因が保護者にあるケースもあるのです。親が子どもを緊張させる要因は、2つ考えられます。

親の不安が強い

子どもは、傷つきやすく壊れやすそうな母親に対して反抗できない存在と感じることがあります。親の不安が強い場合、子どもは自己主張を控え、母親のために自分を犠牲にしてしまうことがあります。不安の強い親は自分の心配を子どもに反映させ、過度に介入したり、未来を心配しすぎる傾向があります。

親が理想像に当てはめようとする

親が自分の理想像に子どもを合わせようとすることは、父親によく見られる傾向で、子どもの生き方や行動を厳しく制限し、それに当てはまらない場合には叱責したりします。子どもは自分が理想とする父親の要求を満たせないことで、恐れや怒りを感じることがあります。

このような状況では、子どもは自分の本当の気持ちを抑え込み、不安や怒りを抱えたまま過ごすことがあります。自傷行為や盗みなどの問題行動につながることもあります。子どもにとっては怖く、屈折した感情を抱える環境が形成され、健やかな成長を妨げてしまう可能性があります。親は子どもの成長を尊重し、理解とサポートを提供することが大切です。

保護者が家にいることで余計に苦しくなる

子どもが学校に行けないということから、仕事を休んだり、遅刻や早退してできるだけ子どものそばにいようとする保護者は少なくないでしょう。

しかし、それが裏目にでることがあります。

不登校の子どもたちは、過剰なストレスを抱えた環境で成長してきたことがあります。彼らは「自分を守るために」学校と距離を置く(=不登校)ことで、逃げ場を求めています。しかし、自宅でも安心して過ごせない場合、子どもたちは逃げ場を失ってしまいます。不登校の子どもたちの中には、「死にたい」と口にする子もいますが、それは居場所の喪失に起因していることが多いです。

保護者が仕事を続けることで、適度な親子の距離を保つことができる場合もあります。このようなケースでは、親も子も余裕を持って生活することが可能です。ただし、それぞれの状況によって対応が異なるため、ケースバイケースで検討する必要があります。親は子どもの心情を理解し、適切なサポートを提供することが大切です。