ポジティブな声掛け

お父さんお母さん、お子さんにこんなこと言ってしまっていませんか。

・滑り台の順番を守らず他の子より先に行こうとする我が子に対して「〇〇ちゃんっていつもわがままなんだから」
・我が子がお友達に挨拶できなかった時お友達のママに対して「この子恥ずかしがり屋なんです」といった根拠のない決めつけをしてしまう。

「あなたっていつもこうなんだから」とネガティブな決めつけをすることは、心理学的によろしくありません。

なぜかというと
良くも悪くも期待通りの子になるピグマリオン教育心理学という分野の用語で、人は他者から期待されることによって成績が向上する現象のことを言います。
反対に期待されないと成績が下がる。
学校で先生がどう思っているかによって生徒の成績に影響があるという実験結果に基づいています。
例えば先生がこの子はできるはずと思っているとたとえその子が質問に答えられないという場面があったとしても、ヒントを出したり丁寧に指導することで正解に導いていったりして実際に成績が伸びていくことがあります。
生徒の方も先生から丁寧な指導を受けたり期待されることによってやる気や自信がつき自己肯定感が上がっていくと考えられています。
反対に先生がどうせこの子には無理という風に考えていると質問に答えられなかった生徒に対して、はいはい君はできる訳ないよねという態度をとってしまいます。
その結果成績も伸びていきません。

冒頭に挙げた例で
「〇〇ちゃんっていつもママなんだから」と言われた子は
「そうか私ってわがままなんだ。どうせわがままだからできなくても許されるんだ」と思ってしまいます。
挨拶の出来なかった我が子に「この子恥ずかしがり屋なんです」とママ友の前で言われた子供は「僕って恥ずかしがり屋なんだ。だから次もきっとできないんだ」と次からも挨拶する意欲が失せてしまいます。
それではこのような場面でなんて言えば良いが悩みますね。

「先に〇〇ちゃんが滑り台やりたかったんだね。でも順番は守ろうね」
「今日はちょっと恥ずかしかったから挨拶できなかったんだね。今日はお母さんが代わりに挨拶しておくね」等、お子さんの気持ちに寄り添った言葉が大切なのです。
ただ否定されるのではなく自分の気持ちを汲み取ってもらえたことで『わかってもらえた』と安心して、自然に聞く耳を持つようにもなります。
そして、次は頑張ろうという意欲が自然と開いてくるのです。

「うちの子って△△なんです」と決めつけてお子さんと接していると、本当にそういう子になってしまいまいますので、ネガティブなレッテル貼りは避けましょう。

あなたっていつも優しいわね本当に賢い子ねと言っていれば、お子さんは期待に応えて本当にそのような態度を取るようになっていきます。
ポジティブな言葉掛けはとても対せな役割となってくるのです。

ネガティブなことを言いたい場合も子供の気持ちに寄り添うような言葉がけを心がけてください。