お子さんが小さいほど、なかなか食が進まないと心配になる保護者の方も少なくないでしょう。
そんなときに知っておきたい子どもの味覚に関する知識や、お子さんとの食事に対するアプローチについてご紹介しましょう。
大切なのは食事は体をつくるために必要なこと、楽しい時間であることを伝えることです。
子どもの味覚は大人より敏感
人の舌には「味蕾(みらい)」と呼ばれる味覚センサーがあり、その数は大人よりもむしろ子どもの方が多いのです。味蕾は刺激や喫煙などの影響で摩耗しますので、子どもの方が味覚をより感じ取ることが科学的に明らかになっています。
具体的に言えば、苦味は毒、酸味は腐ったものの味として認識されるため、野菜や酢の物を避けたり、甘いお菓子や味の濃いカレーやハンバーガーを好む傾向があるのです。
子どもの味覚は敏感であり、「食べ物を拒否するのは単なるわがままではない」ということを認識しておきましょう。
保護者の方が頑張って作ったものを食べてくれないと心を痛める必要はありません。
おおらかに見守る
子どもの好き嫌いが多いのは、彼らの味覚が非常に敏感であるためと言えます。成長するにつれて味蕾が摩耗し、食べられるものが増えていきますので、焦らずに子どもの成長を見守りましょう。野菜が苦手でも心配する必要はありません。
大人と子どもの食の好みが異なることを理解することで、イライラすることも少なくなるでしょう。また、子どもが苦手とする食材に挑戦したり、少しでも食べてみたりする姿勢を見せた際には、その努力をしっかりと褒めてあげると、彼らのモチベーションを高めることができます。次に挑戦する意欲につながるでしょう。
食事を楽しむためのアプローチ
ポジティブな雰囲気を作る
食事の時間を楽しく、リラックスした雰囲気にすることで、子どもが食べるのを楽しんでもらえるでしょう。
一緒に話したり笑ったりすることで、食事がプレッシャーではなくなります。
子どもに参加させる
子どもを食事の準備や選択に参加させることで、食べるものに興味を持つよう促していきます。
例えば、食材を選ぶ、料理の一部を手伝う、食卓をセッティングするなど、子どもが食事に対して関与する機会を与えてみてください。
食事のバリエーションを増やす
子どもが食べるのを拒む理由は、食事の単調さや飽きによることがあります。
さまざまな種類の食材を提供し、バリエーションを増やしてみてください。
新しい食材や料理を試してみることで、子どもが興味を持つでしょう。
同じ食材でも調理法によって食べられることもあります。
楽しい食卓にできるよう家族でチームとなってアイディアを出してみるのもオススメです。